ビジネス界で活躍されている素敵なPeopleをご紹介しています。
A&Peopleは、そうした素敵な方々と業務を通じて、助力となるべく連携させていただけることを誇りに思っています。

vol.6 細井 教生さま

株式会社ぐるなび 企画department 企画第3グループ リーダー

日本の食文化を育みたい。

国内最大のレストランサイトである『ぐるなび』の外国語版を統括されている細井さまのお話からは、表情と口調は温和ながら、インターネットを活用したビジネスの可能性に対する熱い想いと意気込みがうかがえました。

「People」第6回目は、株式会社ぐるなびの企画department 細井さまのご紹介です。

A&Peopleは、決算書類や会社案内のほか、企画departmentでは『ぐるなび』サイトの翻訳をお手伝いさせていただいています。国内最大のレストランサイトである『ぐるなび』の外国語版を統括されている細井さまのお話からは、表情と口調は温和ながら、インターネットを活用したビジネスの可能性に対する熱い想いと意気込みがうかがえました。

[取材者:堀越 佳代子]

日本の食文化を育みたい。『ぐるなび』はレストランのサポーター

約50万店ものレストランが検索できるという国内最大のグルメ情報検索サイト『ぐるなび』、個人や会社で利用されている方も多いことと思います。今や情報エリアは国外にも広がっており、中国では上海の現地法人が中国版ぐるなびの『グドゥマミ(グドゥ=お腹が”グー”となる音、マミ=お母さん)』を展開。また、「食」をキーワードに旅行やウェディング、お取り寄せなど、インターネットを活用した新事業も続々と登場しています。
一にも二にも“立地次第”と言われた飲食店ビジネスに、インターネットや携帯電話による情報発信で新しい風を吹き込んだ『ぐるなび』サイト。国内外に類似サイトはいくつもありますが、いずれも『ぐるなび』とは根本的に方向性が違うと細井さまは話されます。

ユーザーとレストランとの橋渡し、というのが弊社のビジネススキームの一つとなっています。私たちは飲食店と緊密な関係を築き、食材探しのお手伝いや新製品のプロモーションなど、お店の販促活動をトータルにサポートします。『ぐるなび』サイトはインターネットを利用した販促ツールの一つであって、クーポンの配布が目的ではありません。クーポンが売りになるお店はクーポンを配布し、メニューが自慢のお店はメニューに力を入れる。可愛い店員さんが売りの場合もあるかもしれませんし(笑)、そこに決まりはありません。

「『ぐるなび』の大きな原動力となっているのは、実はユーザーのみなさんの食への強いこだわりなんです。日本人は世界一の食いしん坊ですから(笑)」
翻訳を担当させていただいた『ぐるなび 北京版』

9月1日のリニューアルに話が及ぶと、「日本のインターネットの歴史はそのまま『ぐるなび』の歴史といっても過言ではありません。ウェブは進化し続けますから、私たちもどんなサービスが提供できるか、どうすればこちらの思った通りに利用してもらえるかを常に追求していかなければなりません。
面白いことに、ユーザーは悪い方にしか反応してくれません。これは、ウェブの特性でしょうね。使いやすいとか、便利になったという声は聞こえてこないんです。ですから、反応がなければまあまあの出来ということでしょうか」と興味深いお話がうかがえました。

新サイトの“立ち上げ屋”、4つの外国語版を3カ月でオープン

株式会社ぐるなびのロゴをよく見ると、背景にいくつもの国旗が並び、周囲にはナイフとフォーク、箸、レンゲがあしらわれています。これは、様々な国の料理が食べられる日本の食文化の象徴であり、この食文化を世界に発信したという願いが込められています。「そもそも営利が目的なら外国語版は必要ない」というお言葉に、ロゴへの想いがうかがえました。
細井さまは、『ぐるなび』の4つの外国語版(英語、ハングル、中国語の繁体字/簡体字)をオープンさせた“立ち上げ屋”。ぐるなび入社以前は、弊社のような翻訳・制作を手がける会社で英語版プレサイトの制作を担当されたそうです。その経験を活かし、外国語版の立ち上げ責任者として奮闘。何とわずか3カ月で4サイトをオープンさせました。立ち上げ続きでさぞや大変だったことと思いきや…。

新しいサイトを立ち上げるのは確かに大変ですが、自分の想いをすべて反映させられるので、とてもやり甲斐があります。

苦労よりも充実感が何倍も勝っているご様子でした。

外国語版の運営を担当されている、陳 世超さま(写真右)にもお話をうかがいました

文章ではなく、内容を伝えたい――A&Peopleへの期待

A&Peopleは、外国語版では国内のレストラン情報の外国語訳を、『ぐるなび北京版』では1,375件のレストランの情報の和訳をお手伝いさせていただきました。 後者について、主に外国語版の運営を担当されている陳さまからコメントをいただきました。

量が多い上に、途中で急にストップをかけたりするなど無理なお願いもあったのですが、納品の点でも、柔軟に対応していただけて助かりました。

うれしいお言葉をありがとうございます。 さらにこんなコメントも。

最初は、訳の正誤ということでなく、こちらの思う内容と若干のズレもありました。中国語をそのまま訳したのでは、日本人にはピンと来ないこともあります。それでは、お店がアピールしたい内容が伝わらないので、内容を補足したり、日本人にわかる表現に置き換える必要が出てきます。何度かすり合わせをするうちにお互いにノウハウが蓄積され、今では訳文の確認にかける時間が短くて済んでいます。また、気になる部分には翻訳者さんからコメントを付けていただき、とても助かっています。

いずれも翻訳者に伝えさせていただきます。今後は、求められているのが文章そのものなのか、背景をふまえて内容をアレンジした方がよいかなど、ご担当者さまの意図を読み取った翻訳の提案を心がけて参ります。

パソコンの前にいる時間が長いという細井さまにリフレッシュ法をうかがったところ、「バイクです」とのお返事。「遠出をすることもありますが、コンビニまで 500m (!)走っただけでもスーッとする」のだとか。現在は単身赴任中で、3人のお子さまとはメールでやり取りをされているそうです。お仕事柄、情報収集を兼ねた外食が多いような印象がありますが、昼食は社内の情報を元に外で食べることが多くても、夕食は基本的に自炊されているそうです。「いわゆる“男の手料理”に過ぎませんよ」お話だけでは料理の腕前まではわかりませんが、日本の誇る“食いしん坊”のお一人であることは間違いないようです。