vol.31 佐々木 由理子さま
日本マイクロソフト株式会社 パートナービジネス推進統括本部 プログラムマーケティング本部 マーケティングマネージャー
パートナーとともにビジネスを大きくしていく
明るくて、そばにいるだけで元気づけられる佐々木さまに、日本マイクロソフトのパートナービジネス、フリーアドレスやテレワークといったフレキシブルなワークスタイルなどについてうかがいました。
「People」第31回目は、日本マイクロソフトのパートナービジネス推進統括本部でプログラムマーケティングを担当されている佐々木さまにお話をうかがいました。A&Peopleでは、15年にわたりパートナー企業向けプログラムの英文資料の翻訳をお手伝いさせていただいています。
明るくて、そばにいるだけで元気づけられる佐々木さまに、日本マイクロソフトのパートナービジネス、フリーアドレスやテレワークといったフレキシブルなワークスタイルなどについてうかがいました。
[取材者:佐野 信子]
パートナーとともにビジネスを大きくしていく
マイクロソフトの展開するパートナー戦略
マイクロソフトのWindowsとOfficeには毎日お世話になっています。
マイクロソフトといえば、WindowsやMicrosoft Officeといったソフトウェアを身近に感じられるかと思いますが、近年では、Microsoft AzureやOffice 365といったクラウド製品も展開し、お客様のデジタルトランスフォーメーションの推進をお手伝いさせていただいています。また、Surfaceなどのデバイスも提供していますが、いずれも「地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする」という企業ミッションに基づいたものとなっています。
日本法人である弊社はそのミッションに基づいて、「革新的で、親しみやすく、安心でき、喜んで使っていただけるクラウドとデバイスを提供する会社」を目指しています。
弊社がお手伝いさせていただいている、パートナービジネスについて教えていただけますか?
マイクロソフトは、製品、ソリューションやデバイスを、多くのパートナー様に販売いただいています。より多くのパートナー様に、パートナー様ご自身のビジネスとしてより大きく展開していただくことが、弊社のビジネス拡大につながります。パートナー戦略を手がけている会社は他にもありますが、弊社ほど「パートナー様とともにビジネスを大きくしていく」という部分に注力した体制をとっているところはないと思います。現在国内でパートナーシップの関係にある企業は約1万社を数えます。パートナー様には、マイクロソフトパートナーネットワークというプログラムにご登録いただきますが、プログラムにはいくつかのフェーズがあって、そのフェーズに応じてライセンスやトレーニングやサポートなどの特典を提供させていただいています。
佐々木さまがご担当されているのは、そのパートナー様向けのプログラムですね。
はい。パートナー様には、マイクロソフトのビジネスをより拡大していただけるように、社内環境の構築や自社ソリューションの検証などのために最新のソフトウェアを提供させていただいたり、製品のスキルや販売のスキルを身に付けていただくプログラムや仕組みをご用意したりしています。私が所属している部署は、そうしたプログラムをパートナー様に周知、提供する部門です。
パートナー様向けの仕組みやプログラムはアメリカの本社でつくっていて、本社が日本のパートナー様にダイレクトにコミュニケーションをとるケースもあります。ただ、そのコミュニケーションのとり方が日本の事情に合わなかったり、日本の我々が知らないところでコミュニケーションが進んでいたりすることもあるので、ローカライズなどの調整やフォローが必要になってきます。
パートナー様とはメールでのコミュニケーションが中心になりますが、毎日大量のメールをやりとりしている中で全部に目を通していただくのは現実的には難しいので、ブログやツイッター、ニュースレターなども活用して、また、セミナーやイベントを開催するなど、さまざまな方法でコミュニケーションをとるようにしています。
世界各国の担当者がオープンに情報をやりとり
グローバル企業ならではの環境とワークスタイル
本社との連絡はやはり英語でしょうか?
英語でメールをします。ビジネス英語はまったく勉強したことがなく、英語にはコンプレックスがあるんです。ただ、英語は度胸!と思っているので、稚拙な表現でも「回答が得られるなら」と思って書いています。
本社へ何かをリクエストしても、なかなか動いてもらえない場合は、上司の協力も得ながら本社とのコミュニケーションをとっています。
マイクロソフトほどの大規模な組織では、どのように情報を共有されているのでしょうか?
手前味噌になりますが、例えば「Yammer(ヤマー)」というFacebookのような弊社のツールを利用しています。これを利用すると、私と同じ業務を行う世界各国の社員がオープンに情報をやりとりできるので、共通の疑問や補足情報が共有できるんです。オープンな場なので、聞かれた相手も放置できないし、誰か一人が質問すれば、他の人はその手間が省けるので、とても重宝しています。
以前は小さなベンチャー企業にいたので、こうしたツール一つをとってみても、マイクロソフトの環境はとても恵まれていると思います。新卒で入社したら、当たり前と思うのかもしれませんけれど。
御社が導入されている「テレワーク勤務制度」とは、どういったものでしょうか?
フレックスタイム制度や在宅勤務の自由度をさらに広げたもので、日本国内の「業務遂行に適切な場所」であれば、いつどこで仕事をしてもかまわないというものです。例えば、外出と外出の合間に会社に戻る代わりに外で仕事をする、早朝の会議に自宅から出席する、ということが可能です。
また、オフィスが2011年に今の品川に移転したのですが、営業系のフロアはすべてフリーアドレスになりました。固定しているのはロッカーだけで、自分の机はなく、空いている席に座って仕事をします。私には富士山が見えるお気に入りの場所があって、ほぼ毎日そこに座っていますけれど。打ち合わせが必要なときは、専用のスペースや食堂も利用できますし、パソコンでオンライン会議もできますから。
週1日の在宅勤務が心の余裕に
「お母さんが働いていてよかった」と思ってもらえたら
テレワーク勤務制度は、ワーキングマザーにとってはありがたいですね。
本当にそうです。今は週に1日を在宅勤務とさせていただいていて、その日は通勤時間もないので、レポーティングなど集中して進めたい業務にあてています。仕事の合間にお布団を干せたり、保育園のお迎えも少し早めに行ってあげられたり、おかずもいつもより一品増えたり(笑)。その1日があるとないとでは大きな違いで、きちんと子育てと仕事を両立できている気になれます。
またまた手前味噌になりますが、在宅勤務を可能にするソリューションも提供していますので、多くの会社に「ぜひ導入してください!」とお願いしたいです。
とはいえ、仕事と子育ての両立は大変なことと思います。
「仕事も母親も中途半端」という気持ちはありますが、グチを言ったところで状況が変わるわけではないし、考えてもしょうがないことを考える余裕もないというのが正直なところです。子どもを産んだのも、仕事を続けているのも、自分で決めたことですし。
今は会社を出れば「強制リセット」でお母さんにならざるを得ないので、仕事とプライベートの切り替えは以前よりもしっかりできているし、娘に合わせると早寝早起きの規則的な生活になるので、いろいろな意味で健康的な生活を送れています。
自分が働くことで子どもに見せられる、伝えられることがあるはず。今は少し寂しい思いをさせても、大きくなったときに「お母さんが働いていてよかった」と思ってもらえたら幸せです。
最後に、A&Peopleへのご意見・ご要望などがありましたら。
パートナー向けプログラムには長年携わっていただいて、プログラム特有の表現にも通じているし、こちらのスピード感もご理解いただいているので、とても心強い存在です。語彙の蓄積もそうですが、とくにローカライズではスピードが求められるので、納品物を細かくチェックせずに済むのはとても助かっています。仕事は、お互いに気持ちよくできることが大事。「通常と特急と両方で見積もりください」とお願いすれば、「今回は急ぎの件だな」と口に出しては言わない部分も読み取ってくださる。社内ではいくつかの翻訳会社を利用していますが、うちのチームではA&Peopleさん以外考えられません。