2022年のIRトレンドは?

早くも2月に入り、今年がどのような年になるか描く機会も増えたのではないでしょうか。未来に何が起きるかはわかりませんが、経験、指針、期待などから未来のトレンドを予測することは可能です。2022年のIR関係者がチェックすべきトレンドのトップ10を紹介します。

1. IRオフィサーの新しい形
企業と投資家の関係が変わり、IRオフィサーの役割も変わります。

2.アクティビストの視点で考える
受動的ではなく能動的な姿勢でアクティビズムに対応することが求められます。

3.誰もがESGに取り組む時代へ
中小企業もESG戦略とコミュニケーションを強化していきます。

4.グローバルからローカルへ
多国籍企業が新型コロナウイルス関連のハードルや障害を乗り越えるために必要とされる変化です。

5.職場の進化
リモートワークや在宅勤務、週休3日など、従来的とは異なる働き方が定着します。新旧のバランスを見つけること、関連するコミュニケーションが重要になります。

6.世代間プレッシャーへの対応
異なる世代の人材や顧客と効果的なコミュニケーションをとり、人材を維持できるようなコミュニケーションが求められます。

7.ベビーブーマーの高齢化
後継者育成と関連するコミュニケーションが課題となります。

8.予期できない出来事に備える
2022年も不安定な環境が予測されます。その中で業績や財務状況など、企業と投資家の両方にとって大切なことをしっかりと伝えることが求められます。

9.気候変動への対応の強化
気候変動に関する問いに、より広い専門知識を身につけ、バランスの良い回答を提供する必要があります。

10.デジタイゼーションに伴う痛み
カスタマーサービスの待ち時間や顧客体験の質にばらつきがあることに消費者はフラストレーションを感じています。そのため、より個人のニーズにあった接客サービスへの新しい需要が生まれています。

詳細は今後のメルマガで配信予定ですので、ご期待ください。

デジタイゼーションが変えるビジネス 新時代の価値創出

新型コロナウイルスのパンデミックによりビジネスプロセスのデジタル化が加速しています。デジタイゼーションを成功させるためには、企業はプロセスを変えるだけでなく、考え方を変えることが求められています。

エコシステム全体を考慮する視点

従来の「バリュークリエーション(価値創造)」では、自社のみが生み出す価値について語られることが一般的でした。しかしデジタイゼーションを実現するためには、外部パートナーのプラットフォームやノウハウを活用する必要があります。そのため、自社の利益を追い求めるだけでなく、自社を取り巻くエコシステム全体の利益を考えることが求められています。

1社だけで作り出す価値を過度に重視するのではなく、外部のリソースを集結させて価値を生み出すという考え方です。

消費するのではなく価値を提供する

この新しいトレンドの中で外部とのパートナーシップを確立するためには、消費するリソース以上の価値をパートナー企業に提供することにあります。搾取してしまうと、パートナー企業は離れていき、エコシステムが衰弱していきます。パートナー企業から受ける恩恵以上の価値を提供することが、自社のエコシステムの繁栄につながるのです。

パートナー企業の価値創出をサポートする

従来の物づくりの焦点は製品でした。その上で、製品レベルで利益を生み出すために、コストよりも高い売価を設定することで利益を得ていました。そこから発展し、製品を通じて生み出す価値が重視されるようになりました。デジタイゼーションが進むに伴い、「どのように価値を生み出すのか」からさらに発展し、「エコシステムの一員であるパートナー企業が価値を生み出すためのサポート」を提供して価値を創出するという考え方が主流になってきています。