「用語集」はお持ちでしょうか?

弊社ではお客さまから翻訳のご依頼を受ける際、用語集をお持ちかどうか確認させていただいております。

用語を統一することで、翻訳の品質向上が期待できます。

用語集のメリットは以下の通りです。

・固有名詞や、お客さま特有の用語の統一

・翻訳スピードのアップ(翻訳の際に定訳を調べる作業の削減)

・お客さまが訳文をレビューする際の効率アップ(用語確認作業の削減)

・用語のブレによる読み手の誤解を避けられる

弊社では以下の内容で用語集を作成しています。

・エクセルファイル(並び替えや重複確認がしやすいため)

・基本項目は「日本語」、「英語」、「出典」、「更新日」、「備考」

・1単語につき、1つの訳語

部署ごとに別の翻訳会社に翻訳を依頼しているようなケースでは、全社で用語の統一ができていないというお悩みをうかがいます。日本語、英語問わず、用語や表現を全社的に統一していく必要性は、皆さま意識されながらも、すぐには取り掛かれない課題とお見受けしています。

用語集の作成をはじめ、グローバルコミュニケーションでお困りのことがあればご相談ください。

キャピタリゼーションをご存じですか?

皆さんはキャピタリゼーションをご存じでしょうか?
キャピタリゼーション(capitalization)とは、大文字の使い方のことです。

キャピタリゼーションには、下記のような例があります。

【オールキャピタル】
オールキャピタルとは文章中の全ての文字を大文字で綴ることです。
正式には英語で、all capital lettersといいますが、通常はオールキャップス(all caps)と呼ばれています。

(例)ALL CAPITAL LETTERS

オールキャップスは時に強調の際に用いられますが、英語ネイティブの方にとっては、まるで大音量であるかのように響き、威圧的な印象を与えてしまう場合があります。また、一般的にオールキャップスの文章は、小文字だけで綴れた文章に比べて、読みやすさや可読性が低いと言われます。

英文を作成したり、チェックされる際には、上記のようなキャピタリゼーションのルールについても、心に留めておくとよいでしょう。
今後の参考になりますと幸いです。

意外と知らない欧文組版

統合報告書などの英語版制作のお問い合わせが近年増えてきています。
英語版制作で意識したい組版についてご紹介します。

組版とは、印刷の一工程で、文字や図版などの要素を配置し、紙面を構成することです。欧文組版では、アメリカ英語はシカゴルールに、イギリス英語はオックスフォードルールに従うのが一般的です。

和文からミラー版で英語版を制作する際によく使ってしまうのが丸数字(①など)です。これは全角文字で、日本特有の表記となりますので、英文では使用しません。
①は1.、(1)、1)などの表記に置き換えるようにしましょう。

レイアウトの形式は主に2種類、箱組(両端揃え)と頭揃え(左揃え)があります。
日本語では各行の左右が揃い、見栄えがよくなる箱組のレイアウトを使いますが、英文読者にとっては頭揃えのレイアウトの方が読みやすくなります。英文で箱組を使用すると、単語と単語の間が広くあいてしまったり、逆に狭くなったりします。英文読者は単語単位で内容を認識するため、単語間のスペースが統一される頭揃えの方がストレスなく読み進めることができます。

今回ご紹介したのは欧文組版の一例となりますが、このようなルールを意識して英語版を制作されることをお勧めいたします。