その敬語、間違っていませんか?

ビジネスや私生活において、敬語は必要不可欠です。しかし、知らず知らずのうちに誤った使い方をしている可能性があります。今回はよくある間違いの例を2つ紹介いたします。

その1:「~ますでしょうか。」

丁寧な表現に感じられますが、実は『二重敬語』という、敬語が重複している誤った言い方です。「ます」と「です」の二つの丁寧語が入っているため、以下の言い換えをお勧めします。

×:資料をお送りいただけますでしょうか。

〇:資料をお送りいただいてよろしいでしょうか。

  資料をお送りいただきたく存じます。

その2:「~させていただきます。」

相手に対して何かを行う際に使用されますが、実は

  • 相手の許可があること
  • その行為によって自分が恩恵を受けること

の2つを前提とした表現です。条件に当てはまらない状態でこの表現を使うことは誤りです。以下の言い換えをお勧めします。

×:初めてメールをさせていただきます。

〇:初めてメールをいたします。

なお、正しい使用例は以下のような場合です。

例:(相手に許可を取っている状態+自分の都合で)

会議のスケジュールを変更させていただきます。

これを機に、ぜひ一度普段使用している敬語を見直してみてはいかがでしょうか。

「用語集」はお持ちでしょうか?

弊社ではお客さまから翻訳のご依頼を受ける際、用語集をお持ちかどうか確認させていただいております。

用語を統一することで、翻訳の品質向上が期待できます。

用語集のメリットは以下の通りです。

・固有名詞や、お客さま特有の用語の統一

・翻訳スピードのアップ(翻訳の際に定訳を調べる作業の削減)

・お客さまが訳文をレビューする際の効率アップ(用語確認作業の削減)

・用語のブレによる読み手の誤解を避けられる

弊社では以下の内容で用語集を作成しています。

・エクセルファイル(並び替えや重複確認がしやすいため)

・基本項目は「日本語」、「英語」、「出典」、「更新日」、「備考」

・1単語につき、1つの訳語

部署ごとに別の翻訳会社に翻訳を依頼しているようなケースでは、全社で用語の統一ができていないというお悩みをうかがいます。日本語、英語問わず、用語や表現を全社的に統一していく必要性は、皆さま意識されながらも、すぐには取り掛かれない課題とお見受けしています。

用語集の作成をはじめ、グローバルコミュニケーションでお困りのことがあればご相談ください。

キャピタリゼーションをご存じですか?

皆さんはキャピタリゼーションをご存じでしょうか?
キャピタリゼーション(capitalization)とは、大文字の使い方のことです。

キャピタリゼーションには、下記のような例があります。

【オールキャピタル】
オールキャピタルとは文章中の全ての文字を大文字で綴ることです。
正式には英語で、all capital lettersといいますが、通常はオールキャップス(all caps)と呼ばれています。

(例)ALL CAPITAL LETTERS

オールキャップスは時に強調の際に用いられますが、英語ネイティブの方にとっては、まるで大音量であるかのように響き、威圧的な印象を与えてしまう場合があります。また、一般的にオールキャップスの文章は、小文字だけで綴れた文章に比べて、読みやすさや可読性が低いと言われます。

英文を作成したり、チェックされる際には、上記のようなキャピタリゼーションのルールについても、心に留めておくとよいでしょう。
今後の参考になりますと幸いです。