英語の箇条書きをマスターする

プレインランゲージに役立つ箇条書きの特徴と仕組み

プレインランゲージでは箇条書きを使うことが推奨されています。箇条書きは言いたいことを読者に、より短時間で明確に理解してもらうためにとても役立つスタイルです。IR文書では、多忙な投資家に文書を読み続けてもらうためのポイントになります。

英語が母国語ではない方からすると、箇条書きが使えると思うとほっとすると同時に、ルールがわからずに混乱することも多いのではないでしょうか。書かなければいけない単語数が少なくて済む点は素晴らしいですが、箇条書きには主語と動詞に関する基本的なルールがあります。今回はシンプルな日本語で、英語での箇条書きの特徴と仕組みを紹介します。

箇条書きの何が良いのか?

オーストラリアのプレインランゲージの専門家であるアンドリュー・ペグラー氏が作成した例を見ていきましょう。リライト前の長い文を読まなくても、リライト後の箇条書きを読むだけで

  • 端的である
  • 整理されている
  • 流し読みしやすい

などの点に気が付くのではないでしょうか。

箇条書きの構成のポイント

この例から読み取ることができる、英語で箇条書きをする際の具体的なポイントを紹介します。ぜひ皆さまも英文作成の際に活用してみてください。

  • 並べられたすべての項目は互いに関係している
  • 短くまとめる(各項目は3行以内に収めましょう)
  • 並列させる項目には同じスタイルを使う
    • 基本は能動態または名詞の羅列にする
    • 能動態と受動態などの異なる構成を混在させない
  • 各ポイントの最初に重要な点を書く(流し読みしやすい箇条書きにする上で必須です)
  • 文章の場合は最後にピリオドを付ける(名詞の羅列などの場合は不要です)

アニュアルレポートにとってのユーザーエクスペリエンスを理解する

すべてをコントロールしようとしない

ユーザーエクスペリエンス(UX)への注目が高まり、グローバル企業もあらゆる領域のUXに注力するようになってきています。IRコミュニケーションも例外ではありません。

UXには企業側がコントロールできる部分と、コントロールできない部分があります。ユーザーの反応自体をコントロールすることはできませんが、望ましい反応を得ることを目指して製品やシステム、サービスをコントロールすることはできます。

アニュアルレポート設計のポイント

UXの視点はアニュアルレポートにも応用することができます。特に、次の考え方を取り入れることをお勧めします。

  1. 直感的にレポート内の移動ができるようにする
  2. 読者が求めている情報へアクセスできるような構成にする
  3. 重要な情報に適切なタイミングでアクセスできるようにする(例:別のセクションにジャンプするためのプロンプト、詳細なコンテンツへのハイパーリンク)

優れたUXを実現させる7つの要素

フォーチュン500社UXアドバイザーのピーター・モービル氏は、優れたUXを実現するために取り入れるべき要素を7つ提案しています。読みやすいアニュアルレポートを作るために活用できるので、参考にしてみてください。

  1. 利用者の役に立つ
  2. 使いやすい。特に第一世代の製品において、ユーザーが製品を使って効果的かつ効率的に目的を達成できる
  3. 情報を見つけやすい
  4. 信頼できる。提供される情報が正確で、情報源(経営陣)が信頼でき、時間が経っても内容に一貫性がある
  5. 魅力的である。ブランディング、イメージ、アイデンティティ、美学、レイアウトなどがデザインで伝えられている。魅力的な製品はより記憶に残りやすく、肯定的な口コミが期待できる
  6. アクセシビリティ。難聴、視覚障碍、運動障碍、学習困難など、何らかの障碍を持つ方たちの使いやすさを考慮することで、誰にとっても使いやすいコンテンツになる
  7. 価値を提供している。IR担当者が企業活動を説明する際に使う「価値創造」という言葉は、投資家にとっての価値を生みだすという点においても大切

3月2日(木)Nikkei Asia IRセミナーに弊社顧問の堀田祐介が登壇します!

Nikkei Asia IRセミナー

海外投資家が来日!いま求められる海外IRとは

【本セミナーについて】

米国で日本株の調査を行うKaname Capital槙野 尚氏、数多くの投資先と対話を行ってきたエミネントグループ代表取締役社長CEO小野塚 惠美氏が登壇。アクティブ投資家や機関投資家の着目点を探ります。サステナブルファイナンス・非財務を含めた情報開示などをキーワードに、2023年度の株主総会や統合報告書制作に向け、効果的なグローバル情報発信を行うために不可欠な要素を浮き彫りにします。

弊社からは明日から実行できる海外IR対策として、海外投資家とのコミュニケーションに不可欠なプレイン・イングリッシュについて顧問である堀田 祐介が紹介いたします。2023年ISO規格化予定で注目を集める「プレイン・ランゲージ」。今回はその中でもプレイン・イングリッシュを書くためのヒントを、ぜひ持ち帰っていただけたらと存じます。 今回講演自体は限られた時間となりますが、講演後に講師と直接話ができるネットワーキングの場もございます。皆様のお申し込みをお待ちしております!

※本イベントはリアル会場でのみの開催となります。

【セミナー概要】

開催日時:2023/3/2(木) 17時~18時30分

会場:    スペースNIO (東京都 千代田区大手町 1-3-7 日本経済新聞社 2F)

*本イベントはリアル会場のみで開催します。

受講料:無料

主催:    日本経済新聞社グローバルイベントユニット

定員:50名 
※申し込み多数の場合は抽選のうえ、事前にご登録いただいたメールアドレス宛にご連絡いたします。当落の発表は開催前日までに電子メールのご連絡をもって代えさせていただきます。

言語:日本語

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