コロナ時代のインパクト投資

コロナウイルスによる影響により世界的な不況となっています。
コロナによる影響を受けた国が仕事やバリューチェーンを復興させながら、社会的不平等に立ち向かい、
環境にやさしい社会として生まれ変わるためには、莫大な金額が必要になります。
この状況は投資家にとって大きなチャンスでもあります。
持続的かつあらゆるステークホルダーに利益をもたらす長期的な成長を実現させるためのプロジェクトへの投資、
イノベーションを実現させるための投資に注目が集まっています。
このような投資はインパクト投資と呼ばれます。

インパクト投資に対する関心は近年高まっており、コロナをきっかけに更にその傾向は高まっています。
1年前、資産運用会社および機関投資家60組織が「インパクト投資の運用原則」に署名しました。
この運用原則では、金銭的なリターンを得るのみならず社会にポジティブな影響を与える投資を運用するための明確な基準を定めています。
現在では、採択機関の数は世界26か国94組織までに成長しています。
コロナウイルスが世界経済に影響を与え始めた2020年の1月以降に署名した組織数は16組織にのぼります。
今年の夏までには、気候変動、ジェンダー平等、雇用創出を測定および報告する方法が合意に至ると考えられています。

かつては、小規模でインパクト投資に特化した投資家のみが行っていた投資ですが、より多様で大規模なプライベート・エクイティ・ファンドが実施しています。
「インパクト投資の運用原則」に署名している全組織のインパクト投資運用資産は3,000億ドルとなっています。

ブラックロック社を含む世界大手の運用会社も、「インパクト投資の運用原則」に署名し、
インパクト投資ファンドを立ち上げており、その規模はかつてないものになっています。

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◆ 参考・出典一覧
『Impact investing in the time of COVID-19』 Responsible Investor 2020年5月6日
https://www.responsible-investor.com/articles/impact-investing-in-the-time-of-covid-19