ESG時代に企業の存在意義を明文化する
収益性だけでなく、社会的・環境的責任や透明性、アカウンタビリティを果たすことを求められる時代に、パーパス経営への注目が高まっています。
パーパス経営では、パーパス・ステートメントを通じて企業の存在意義を明確に表明し、その存在意義に沿った製品やサービスの提供、職場文化の醸成、コミュニティへの参加などを通じて、世界にポジティブな影響を与える存在を目指します。
パーパスとミッションの違いは?
パーパス以外にもミッション、ビジョン、バリューなど、意味が似たような言葉がありますが、実は違いがあります。
- パーパス:企業の存在意義(WHY)
- ミッション;何をする組織なのか(WHAT)
- ビジョン:組織が目指すところ(WHERE)
- バリュー:どのように運営するのか(HOW)
パーパスは、ミッションをさらに掘り下げた、社会の中での存在意義といえます。
パーパス経営がビジネスに与える影響
パーパス経営を通じたポジティブな影響に関して、多くの調査が行われており、次のことが分かっています。
- 従業員のエンゲージメントや生産性の向上
- 顧客ロイヤルティと支払い意欲の向上
- 競争優位性
- 景気後退の影響を受けにくい
- 変化する市場において、求められ続ける
- 収益成長率、利益率、株主還元などの財務パフォーマンスの向上
パーパス経営の基本
では、パーパス志向の企業文化を生み出すにはどうすればよいのでしょうか?
- 明確なパーパス意識をもつ:ビジネスの存在意義や、世界に対してどのような影響を与えたいのかを明らかにします。
- パーパス・ステートメントを作成し、企業の存在意義を明文化する:このプロセスで従業員を巻き込むことが、従業員のエンゲージメントの向上に大きく関係します。
- パーパスを可視化する:従業員、顧客、その他のステークホルダーにパーパスを理解してもらいます。
- パーパスを実践する:達成するための計画を立て、実行します。
パーパス経営は継続的なプロセスです。パーパス達成に向けた会社の進捗状況を定期的に確認し、軌道修正することが重要になります。