改めてプレインイングリッシュの基本を見直してみましょう。今回は、読み手に伝わる文章を書くためのコツを3点に絞って紹介します。
- 意味のない単語はドラフトの段階で削除する
文章を書くときに、なんとなく耳障りの良い言葉を使ってしまうことがあると思います。しかし、耳障りが良いだけの単語はプレインイングリッシュでは必要ありません。ドラフトを推敲する際に、削除しましょう。
例えば、英語で使われがちなのはgenerally(一般的に)、basically(基本的に)、actually(実際に)、kind of(ある意味)、really(本当に)、virtually(事実上)、totally(完全に)、essentially(本質的に)、completely(完全に)、practically(実質的に)、literally(文字通り)、just(ただ)などがあります。
よく耳にする一般的な表現で、英語として問題はありませんが、特に意味を持ちません。
ちなみに、日本語の英訳では、namely(すなわち)、regarding(~に関して)、in so far as(その限りにおいて)、that is to say(つまり)、concerning(~に関して)、moreover(さらには)といった単語を多く目にします。日本語から直訳されているのですが、意味がないと判断できる場合、翻訳しないことで、伝わりやすい高品質の英訳を実現できます。
2.冗長な部分は削除する
同じような考えやアイデアを繰り返すことは避けます。ドラフトを読み返し、繰り返しを見つけたらハイライトするとよいでしょう。統合レポートのような複数の人が参加する大きなプロジェクトの場合、全員がアクセスできるようにオンラインツールを活用すると、作業を効率化することができます。
3.自分を主語として語らない
自分を主語として語ってしまうと、文章が長くなってしまい、読み飛ばされたり、最後まで読んでもらえない可能性が高くなります。より簡潔で直接的、かつ要点を押さえた文章にするためには、主語を工夫します。
例を使って説明します。
修正前:
I want to point out a few challenges we face with the current staffing environment. They are: x, y, and z.
訳:私は、現在の人材配置状況で直面しているいくつかの課題を指摘したいと思います。それはx、y、zです。
修正後:
Our current staffing challenges include, x, y, and z.
訳:人材配置に関する現在の課題は、x、y、zです。
書き手を主語として語っている修正前の文では、単語数も多く重要な情報が最後にきてしまっています。修正後は、より少ない言葉で、ポイントを的確に伝えることができています。